シェアハウスで朝食を
こんにちは。
そして今回で一旦、完結になります。
結果から先に書くと、共同生活住居(障がい者用グループホーム)という新たな居場所づくりが始まります。
この一週間に起きた奇跡のような出来事をまとめていきます。
5月3日の月曜日、居場所と就労支援を利用している仲間のご両親が空き家について改めて相談したいとのことで、コミュニティハウスひびうたにお越しくださいました。
空き家を売りに出して約一か月が経ち、駅から近い立地ということもあり、仲介業者への問い合わせや物件の見学に訪れる人が多数いた(契約の直前までいった人もいた)そうですが、30年過ごした家を譲るなら「ひびうた」さんにとの気持ちがあることを伝えてくれました。
さらに、売りに出している値段を下げても構わないことと、担保も保証も利息もなしで分割で支払ってもいいとの耳を疑うような提案をいただき「協力できることがあれば何でも言ってください」とまでおっしゃっていただきました。
万が一のことが起きて支払えなくなる可能性もあることや、保証は本当になくてもいいのかということなどを率直に尋ねましたが「信頼しているので大丈夫です」と即答してくださいました。
5月6日の木曜日に各関係機関に確認を取り、全ての条件が整ったらぜひお願いします、とお伝えしました。
前日と前々日に出た鮮やかな虹が、このことを祝福してくれていたように感じました。
そして迎えた本日、各関係機関に必要な確認を一つずつ取っていき、最後に今回の居場所づくりの動機になった、目の前の一人の仲間の入院先に連絡をすると、ちょうど今日、大事な権限を持っているご兄弟と話す機会があったそうで、「ひびうた」が運営するのであれば共同生活住居が退院先の第一希望であることを教えてくれました。
全ての条件が整い、空き家を使わせていただきたいと親御さんに電話すると、報告を喜んでくださった上に、仲介業者を挟まないことで小さくはない仲介手数料を支払わなくてもよくしてくださいました。
ここまでしてくださった親御さんに、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
電話が終わり近くにいたスタッフも喜んでいて、一緒に居場所を育ててくれていることに感謝しました。
親御さんの息子さんと日頃、居場所と就労支援の現場で関わってくれているスタッフに感謝しました。
2020年7月1日開始を目指して『シェアハウスひびうた』という新しい柱となる事業が正式に動き出しました。
新しい居場所を、これから出会う新しい仲間と一緒に、つくっていくのが楽しみです。
先週の土曜日、午前十時の映画祭で「ティファニーで朝食を」を観て、久しぶりに涙が出ました。
傷つくのが怖くて自分の気持ちに正直になれないオードリー・ヘップバーン演じるホリーに、ジョージ・ペパード演じるポールが土砂降りの雨の中で熱く語りかける台詞「自分の檻から出れないだけだ」に心が震えました。
思い返せば10年前の2011年、前職で念願叶って共同生活住居を運営させていただきました。
その後、約4年の間に、うまくいったこともありましたが、強烈にうまくいかなかったこともあり、その経験が再び共同生活住居を始めようとする私の心を臆病にし、自分の檻から出ることができずにいました。
そんな心とホリーの心が重なったからこその感動だったのだと思います。
映画の冒頭でホリーは憧れであり居場所でもあったティファニーをガラス越しに見ながら朝食を食べます。
そして本当の居場所を最後の最後に見つけます。
私はシェアハウスひびうたという居場所で、仲間と一緒に朝食を食べることが次の目標になりました。
全3回のブログを最後まで読んでいただいた方へ、ありがとうございました。
諦めずに目の前の一人から居場所をつくる姿に、何かを感じてもらえたとしたら嬉しいです。
ひびうた代表
大東悠二
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